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私がフルインベストメントをしない理由

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フルインベストメントという投資スタイルがあります。

フルインベストメントとは、すなわち全力投資。

現金などの安全資産をほとんど持たず、所持金を株式などのリスク資産にほぼ全て投入することを言います。

メリットとしては、相場の好調時に最大効率で利益を得られる反面、不調時には受けるダメージを最大化してしまいます。いわば諸刃の剣のスタイルです。

私は、このフルインベストメントを採用しておらず、生活防衛資金として生活費の約6カ月分の現金を常に用意しています。

今回は、私がフルインベストメントをしない理由についてご紹介します。

被災したら頼りは現金だけ

一つ目の理由は防災です。

市職員時代は災害情報に触れる機会も多く、防災情報を伝える立場だったせいか、防災意識が自分の中に根付いているようです。私自身、幸い被害はあまり出なかったですが大地震の被災者でもあります。

地震は本当にいつ起きるか分かりません。

被災時の食費、ホテルの緊急滞在費、遠くの親戚の家まで避難する交通費、壊れた家具の購入費など、日常生活へ復帰するまでに通常よりはるかに多くのお金が必要になります。集まった義援金や保険金などがもらえるまでには時間差があり、

当面の生活をしのぐために頼りになるのは現金だけです。

もしフルインベストメントしていたら、突然必要になったお金を工面するために、これまで積み上げてきた株式をどんなに不本意でも取り崩さざるを得なくなります。

あなたが何も悪いことをしていなくても、災害はある日、理不尽に襲い掛かってきます。平常時に備えておくから被害が最小限で済むのです。

メンタルの予防線になる

長期投資の肝は、自分が心地よい距離感で投資と向き合い続けること。

自分の暴落耐性は、実際に暴落を経験してみないとわかりません。

長期投資に取り組み始めてから、私はまだリーマンショックやコロナショックほどの大暴落を経験しておらず、数字上では資産の半分以上が毀損すると理解できていても、いざ直面したときに冷静でいられる自信がまだ備わっていません。

また、過去に小型株集中投資で大失敗し、資産の半分以上を失いました。それでも立ち直れたのは、生活防衛資金には一切手を付けていないという最後の防衛線が守られていたからでした。

投資は良い時もあれば必ず悪い時も訪れます。

逆境下でも日常生活に支障をきたさないために、私には一定程度の現金が必要なのです。

マークしている銘柄を機動的に買い向かえる

ここまではディフェンシブな理由でしたが、攻めの理由を一つ。

私の高配当株投資のスタンスはタイミング投資。マークした銘柄が欲しい価格帯まで落ちてくるのをじっくり待って手を出します。

人気銘柄の下落という千載一遇のチャンスが訪れた時に、待機資金がなければ指をくわえてみていることしかできません。

機動的に買い向かえる資金を置いときたいのです。

相場の底は分からないという意見もありますが、何も底で拾おうとまでは思っていません。自分が欲しい銘柄を、自分が決めた水準で拾えるようにしておこうという話です。

防衛資金を用意後、気持ちはフルインベストメント

ここまでフルインベストメントしない理由を述べてきましたが、投資は元本が大きいほど有利。

少しでも多く資金を投入したいのが私の本音です。

なので、定期的に入ってくる給料や配当は、可能な限り株式に投入。日常生活を送る上で防衛資金のことは一旦忘れ、毎月の余剰資金はフルインベストメントしています。

「それはフルインベストメントとは言わないんだよ」という突っ込みはさておき、FIRE達成に向けて気持ちは存分に攻めています。

投資スタンスは人それぞれ。私の考え方が皆さんの投資スタイルを考える上で、参考になれば幸いです。

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