配当金が欲しくて高配当株投資をしていたら
含み益が配当金の10年分にも膨らんでいる!
そんな経験はないでしょうか。
最近の日本株の上昇はすさまじく、ポートフォリオの中からは買値から2倍以上に株価が上昇した銘柄が出てきました。
買った銘柄は永久保有。配当金をもらい続けるために始めた高配当株投資ですが、利益確定すれば将来の配当金をまとめて得られるチャンスをみすみす逃してよいものか…
今回は、高配当株投資をしていて含み益が出た銘柄の取り扱いについて考えてみました。
高配当株投資には2種類の投資スタンスがある
まず、高配当株投資には大きく分けて2種類の投資スタンスがあります。
- 安く買って高く売るキャピタルゲイン狙い
- 配当金をもらい続けるインカムゲイン狙い
①の場合は配当利回りの高さなどを根拠に投資しているケース。
配当利回りは配当金÷株価で計算されるため、株価が下がることで
と考えることもできます。
いつも当てはまるわけではないのですが、配当利回りはときに割安さを示す指標として機能し、売買判断に役立てることもできるというわけです。
もともと売却を視野に入れて投資したわけですから、自身の立てた売買シナリオに沿って売却すればよいでしょう。
一方、悩むのは②のケースですね。インカムゲイン狙いで始めたのに、思わぬ含み益を手にしたことで突如増えた選択肢に悩むのです。
利益確定するメリット・デメリット
もし含み益を利益確定したら、どのようなメリットとデメリットがあるのかを考えていきます。
メリット:資金効率を最大化できる可能性がある
売却した場合は手元に戻った投資資金を別の銘柄に振り向けることで、資産額や配当収入を効率よく伸ばせる可能性が生まれます。上手く株価の天井圏で売り抜けられれば、その後の株価下落は回避できますし乗り換えた銘柄の株価上昇も取れます。
ただし、当然ながらこの乗り換えはいつもうまくいくわけではないことを頭に入れておく必要があります。
デメリット:乗り換えが成功するとは限らない
乗り換え成功のためには、新規購入した銘柄の株価上昇または増配率が売却した銘柄のそれを上回る必要があります。
もし結果的に売却した銘柄の方が優秀であったなら、乗り換えは機会損失につながり
売らなきゃよかった
と後悔する結果になります。もちろんその逆もありえます。
保有し続けた方がよかった場合もあり、乗り換えた方がよかった場合も起こり得る。
個別株投資においてはプロの投資家でも売買で勝ち続けられない現状を鑑みると、我々のような一般投資家が勝率を維持することは不可能でしょう。
つまり、どちらがよいかはもはや運次第。一つ確かなのは、投資の手数が増えると手数料がかさみますし、特定口座を使っていると利益確定のたびに課税されるので不利に働きやすくはなります。
ちなみに「乗り換えをせず現金で置いておく」というアイデアもありますが、考えは変わりません。結局これも、値動きのない日本円への投資といえます。売却した銘柄が下落すれば下落回避で成功ですし、さらなる上昇を遂げれば機会損失となります。
私の投資戦略
以上のメリットとデメリットを踏まえて、私の投資戦略をまとめてみます。
- 基本路線は永久保有を継続
- もし売却するときは恩株を残す
保有し続けるか、売買して資金を回転させていくのか
どちらが良い方に転ぶか読み切れないなら、自分が納得しやすい道を選ぶのがよいでしょう。
ならば、私は買った銘柄を保有し続ける方針を続けます。もともと、永久保有のスタンスを選んだ理由の一つに「売却のために株価を追わなくていい」というのがあります。それに、投資の手数は減らしておきたいという理由もあります。
一方、「頭と尻尾はくれてやれ」という投資の格言もありますね。株価の天井は狙わず、自らが決めた利食い水準で売買してしまうのも納得感のある案になるでしょう。
参考までの一案として、もし私が銘柄を乗り換えるならば、全ては売り切らずに恩株を作るだろうと思います。売却した銘柄の成長も得られますし、含み益のある銘柄をポートフォリオ内に残しておくことは精神衛生上にも有利に働くからです。
保有し続けるもよし。利益確定するルールを前もって決めておくもよし。
いずれにしても投資判断に絶対はないので、迷いながらも自分のやり方を探っていくことになるのでしょう。
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